[プロフィール] テネブレア : 名称:テネブレア
年齢:多分女子高生くらい
大まかな性格: すべての幻想を自由自在に扱う、残酷で悪戯好きな使徒。幻影の王とも呼ばれている。恐怖に怯える相手に幻想を見せて惑わせたり、他人の姿を盗むことすらあるけど今はただの女子高生☆
戦闘方法:雷撃やらスタンドやら幻想見せたり様々。
スタンド: D4C
【破壊力 - A / スピード - A / 射程距離 - C / 持続力 - A / 精密動作性 - A / 成長性 - C】
DISCによるもの
ラブトレイン❤️も当然できる
負けの許容:楽しんだり飽きたら
小目標:RP

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア : あー……最近は面白い事もないなぁ〜

[何処かの外世界] テネブレア : もういっその事…悪事なんてやめて女子高生にでもなっちゃおうかしらね

[何処かの外世界] テネブレア : そうと決まれば……着替えは終わってるし…

[何処かの外世界] テネブレア : 面白い子でも探しに行こ☆

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア : なになに?この能力で並行世界に行ける?へ〜!面白そうね

[何処かの外世界] テネブレア : まっ、DISCなんてなくても行けるのだけれど〜

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ : 素早く街を奔る装甲車が一つ

[メイン] 氷室 セナ : 強固に張り付く一人を除いて、非常に乱暴な運転をそれでもこなす

[メイン] 氷室 セナ : 傍から見れば異常だが、速さのおかげでわからないといったところだ

[メイン] テネブレア :  

[メイン]   : そんな装甲車の前に、出る人影

[メイン] テネブレア :  

[メイン] 氷室 セナ : 「ッ!?」

[メイン] 氷室 セナ : スパークが走り、ブレーキを掛ける

[メイン] 氷室 セナ : 「く…危ない」

[メイン] テネブレア : 私に後一歩で、という位置で止まる目の前の装甲車。

[メイン] 氷室 セナ : 「車道を歩くのは危険ですよ、すぐ歩道に戻ってください」

[メイン] テネブレア : 「……危ないわね〜☆」

[メイン] 氷室 セナ : 「こちらは緊急車両です、そうで無くとも夜の車道は危険です」

[メイン] 氷室 セナ : もう一度またがり

[メイン] テネブレア : 「うん…決めた。」

[メイン] 氷室 セナ : 「…?」

[メイン] テネブレア : 「あなたが良さそうだわ」

[メイン] テネブレア : 「私はテネブレア。貴方は?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…」

[メイン] 氷室 セナ : 「氷室セナ」

[メイン] 氷室 セナ : 「ではさようなら、急ぎですので」

[メイン] テネブレア : 「セナちゃん………ねぇ?貴方」

[メイン] 氷室 セナ : 「…?」

[メイン] テネブレア : 「私とお友達にならないかしら?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…何かの勧誘ですか?」

[メイン] 氷室 セナ : 「見ての通り、私は急ぎです」

[メイン] テネブレア : 「勧誘じゃないわ、純粋な興味よ」

[メイン] テネブレア : 「じゃあ、私も乗せていってもらおうかしら?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…行き先が違います、救急車両はタクシーではありません」

[メイン] 氷室 セナ : 「これから怪我人の搬送に向かいますので」

[メイン] テネブレア : 「私なら怪我人も一瞬で直せるわよ〜?」

[メイン] 氷室 セナ : 「……?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…生憎、医療的なオカルトは職務上大っぴらに関わるのは許されませんが」

[メイン] テネブレア : 「そういう類じゃないのだけれど〜☆」

[メイン] テネブレア : 私はそう言って、運転手の居ない装甲車の助手席に座る。

[メイン] 氷室 セナ : 「…兎も角、怪しい為…」

[メイン] テネブレア : 「あら、広いのね。」

[メイン] 氷室 セナ : 「……降りてください、行く先は危険です」

[メイン] テネブレア : 「実力で降ろしてみるかしら?」

[メイン] 氷室 セナ : 「……」

[メイン] 氷室 セナ : 「いいでしょう」

[メイン] 氷室 セナ : 一旦離れて

[メイン] 氷室 セナ : 「怪我人を一人追加」
無線機に

[メイン] 氷室 セナ : 「……これであれば、乗ってもいい」
そのまま無線機を掲げて

[メイン] 氷室 セナ : その手には

[メイン] スカイハイ : いつの間にか、奇妙な生物が

[メイン] 氷室 セナ : 「命令、スパーク…対象を気絶させてください」

[メイン] 氷室 セナ : そう命じると

[メイン] 氷室 セナ : 無線機の中、車両の節々から

[メイン] ロレンチーニャ : 奇妙な形をした"虫"が出現する

[メイン] ロレンチーニャ : そして、素早く車全体に

[メイン] ロレンチーニャ : 小さく、電流を流す

[メイン] テネブレア : 「…………っっ!」
自身の体に電流が流れる。

[メイン] 氷室 セナ : 「麻痺しましたか」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま車に乗り入る

[メイン] テネブレア : 「あぁ…良いわねぇ……セナちゃん。貴方からの愛を感じるわ〜☆」

[メイン] 氷室 セナ : 「…」

[メイン] 氷室 セナ : 「スパーク」

[メイン] テネブレア : 「………」

[メイン] ロレンチーニャ : もう一発、今度はテネブレアに直接叩き込むためか

[メイン] ロレンチーニャ : 手先に群がる

[メイン] ロレンチーニャ : そして、ゼリー状の物質を発生させ再び電流を流す

[メイン] テネブレア : 「…………っあああ………!」
自身の体が痺れる。今までにないくらい激しいものだ。

[メイン] 氷室 セナ : 「降りるか、怪我人になるか」

[メイン] 氷室 セナ : 「早く決めてください」

[メイン] テネブレア : 「……もうこれは立派な怪我人じゃないかしら〜?セナちゃん?」

[メイン] 氷室 セナ : 「そうですか」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま、椅子を蹴り上げて後ろのベッドに突っ込もうとする

[メイン] テネブレア : 抵抗しないで、ベッドに突っ込まれる。

[メイン] 氷室 セナ : 「出発します」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま車の横に

[メイン] テネブレア : 「思ったより強引な子ね〜貴方…」

[メイン] ロレンチーニャ : 虫もまた、車の機材に入り込む

[メイン] 氷室 セナ : 「公務執行妨害相手ならこんなものです」

[メイン] 氷室 セナ : 「では」

[メイン] ロレンチーニャ : 規則正しい電圧で車両を起動

[メイン] 氷室 セナ : そのまま、現場に向かって走り出す

[メイン] テネブレア : 「あ〜このベッド思ったより快適ね〜」

[メイン] テネブレア : 「よく眠れそうだわ〜セナちゃん…」

[メイン] 氷室 セナ : 「怪我人は寝ててください」

[メイン] 氷室 セナ : しかし特に配慮は無く、激しい運転で

[メイン] 氷室 セナ : ガタガタと、装甲車は夜の闇に消えていくのだった

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン2] 氷室 セナ :  

[メイン2] 氷室 セナ : ガードレールをぶっ飛ばして、装甲車が現場に疾走する

[メイン2] 氷室 セナ : タイヤを鳴らして、異常の現場に今到着する

[メイン2] 氷室 セナ : 「…ん?」

[メイン2] 氷室 セナ : 現場から逃げるように走る人影を捉える

[メイン2] テネブレア : 「ちょっと〜随分と荒い運転だったわよ〜」

[メイン2] 神原駿河 : 何かから逃げるような動きで、全力疾走しながら装甲車目掛けて走ってくる

[メイン2] 氷室 セナ : 「自己責任ですっと…」

[メイン2] 神原駿河 : 「すいませんっ!!今、童女……“ゾンビ”に殺されかけて……助けてください!!」

[メイン2] 氷室 セナ : 「…"ゾンビ"」

[メイン2] 氷室 セナ : ドリフトし、装甲車を停める

[メイン2] 氷室 セナ : 「すいません、今ゾンビと?」

[メイン2] 神原駿河 : 「は、はい!」

[メイン2] 氷室 セナ : 「成程」

[メイン2] 氷室 セナ : 「怪我人は」

[メイン2] 神原駿河 : 「動く死骸、キョンシー、リビングデッド!」
「怪我人は、私だけです!」

[メイン2] 氷室 セナ : 「そうですか、では車両に乗ってください搬送します」

[メイン2] テネブレア : 「私も怪我人でーす☆」

[メイン2] 氷室 セナ : 「ゾンビは私が対処します」

[メイン2] 氷室 セナ : 車から飛び降りて

[メイン2] 神原駿河 : 「……え」

[メイン2] 神原駿河 : 「若い…」

[メイン2] 氷室 セナ : 「スカイハイ」

[メイン2] ロレンチーニャ : 車両は無人のまま、動き出した

[メイン2] 氷室 セナ : 「最寄りの病院に運びます、私はこちらで動きますので」

[メイン2] 神原駿河 : 「あ、ありがとうございます……けど、一緒に逃げた方がいいのでは…?」

[メイン2] 氷室 セナ : 「仕事ですので」

[メイン2] 神原駿河 : 「それに、貴女はゾンビの外見を知らないでしょうし……」

[メイン2] 氷室 セナ : 鞄を漁ると

[メイン2] 氷室 セナ : ちらりと、"SPW"のロゴと

[メイン2] 神原駿河 : (……SPW……スピードワゴン、あの財団!?)

[メイン2] 氷室 セナ : 単発先の擲弾筒を取り出して

[メイン2] 氷室 セナ : 「では」

[メイン2] 氷室 セナ : そのまま現場に走り出す

[メイン2] 神原駿河 : ……まずい、大した事情も話せず見送ってしまった!

[メイン2] テネブレア : 「よいしょっ…と」

[メイン2] 神原駿河 : 相手は……“牙”と同じ武器を使う相手、それを説明し損ねた……なら

[メイン2] テネブレア : 装甲車から降り、見知らぬ女性を見る。

[メイン2] 神原駿河 : 「……あ、初めまして」

[メイン2] テネブレア : 「どうも〜☆怪我人のテネブレアです☆」

[メイン2] 神原駿河 : 「神原駿河、です」

[メイン2] テネブレア : 「現役女子高生ではないけどよろしくね〜☆駿河ちゃん☆」

[メイン2] 神原駿河 : 「…?」

[メイン2] 神原駿河 : 「ええ、どうも……」

[メイン2] テネブレア : 「それで〜貴方は今行ったセナちゃんを助けにでも戻るの〜?」

[メイン2] 神原駿河 : 「───ッ!」

[メイン2] 神原駿河 : 「そうだった!!」
勢いよく車から飛び降りると、セナを追って走り出す

[メイン2] 神原駿河 : 「すいません、テネブレアさんっ!病院には後で説明しておいてください!!」

[メイン2] テネブレア : 「あ〜待って〜って…」

[メイン2] テネブレア : 「行っちゃった。私も追いかけないとな〜待っててね〜セナちゃん☆」

[メイン2] 氷室 セナ :  

[メイン2] 氷室 セナ :  

[メイン3]   :

[メイン3] テネブレア :  

[メイン3] テネブレア :  

[メイン3] テネブレア : 駿河ちゃん早いわ〜私が追い付けないんだもの〜

[メイン3] テネブレア : まぁ…ドンパチやってるだろうし、そんなに急がなくても良さそうね〜

[メイン3]   : 戦闘音を追う少女...少なくとも見た目は...の頭上!
何かが明るく光る!

[メイン3] テネブレア : 「ふ〜んふふんふ〜ん〜」

[メイン3] テネブレア : 「…?」

[メイン3] 黄猿 : その一瞬後、光を纏った男がテネブレアの前に現れる

[メイン3] テネブレア : 「あら……?」

[メイン3] 黄猿 : 「すまないねェ嬢ちゃん、ちょっとお尋ねしたいんだけどォ〜...」

[メイン3] テネブレア : 「…なにかしら〜?」

[メイン3] 黄猿 : 「『赤石の仮面』ってどこにあるか知ってるかねェ〜」

[メイン3] テネブレア : 「あーアレね〜」

[メイン3] テネブレア : 「もう誰かが手に入れてるんじゃないかしら〜?」

[メイン3] 黄猿 : 「う〜〜んもう誰かに取られてるかァ〜」

[メイン3] 黄猿 : 「困ったねェ〜」
髭をかく

[メイン3] テネブレア : 「おじさんも大変そうね〜〜」

[メイン3] テネブレア : 「じゃ、私は行かないといけないから〜」

[メイン3] 黄猿 : 「そうなんだよねェ〜任務も大変で...」

[メイン3] テネブレア : 黄猿の横を通り過ぎようとする。

[メイン3] 黄猿 : 「おっと待ちなよォ〜」

[メイン3] 黄猿 : 光り輝く足が通り過ぎるテネブレアの前に突き出される

[メイン3] 黄猿 : 「困ったついでにもう一つ...」

[メイン3] テネブレア : 「……?まだ用があ…………う、あっ……!!」

[メイン3] テネブレア : 突き出された脚に吹き飛ばされ、壁にへと打ち付けられる。

[メイン3] テネブレア : 「い、いったぁ〜い……私じゃなかったら死んでたわよ…?」

[メイン3] 黄猿 : 「お〜〜っとすまないねェ〜...でもねェ...」

[メイン3] テネブレア : 「…………」

[メイン3] 黄猿 : 「海軍大将として、君のような化け物は見過ごせないねェ〜!」

[メイン3] 黄猿 : 既に見聞色で分かっている、目の前の少女は...

[メイン3] テネブレア : 「私が化け物…化け物ね〜?普通の女子高生ですけど〜☆」

[メイン3] テネブレア : 埃を祓い、立ち上がる。

[メイン3] 黄猿 : 「見た目はねェ〜...中身はどうかな〜?」

[メイン3] 黄猿 : 蹴られた少女の前に、

[メイン3] 黄猿 : 光り輝く足を突き出す!
その足から、直線の光!

[メイン3] テネブレア : 「………っ!」

[メイン3] テネブレア : …D4C!

[メイン3] テネブレア : 瞬く間も無く、並行世界へと移動し。

[メイン3] 黄猿 : 「...消えたァ〜?」

[メイン3] テネブレア : 新たな私が、出る。

[メイン3] 黄猿 : 光と共に崩落する街路を見渡す

[メイン3] テネブレア : 「おじさん、危ない人ね〜」

[メイン3] 黄猿 : 「...おやァ〜?姿が変わったねェ〜」

[メイン3] テネブレア : 「気のせいよ〜」

[メイン3] 黄猿 : 「スタンドってやつかい?怖いねェ〜...」
次の攻撃に移ろうとする...

[メイン3] テネブレア : さて…どうしようかしらね〜…

[メイン3] テネブレア : 「…D4C!」

[メイン3] 黄猿 : 「なんだァ〜?」
攻撃を止める。『スタンド』は彼にとって未知!

[メイン3] 黄猿 : 何が起こるか、何をするか、見聞色で見極めようとする...

[メイン3] テネブレア : 並行世界から、大きな大きな鋏を取り出し、構える。

[メイン3] テネブレア : 「これでチョキチョキ切ってあげるわね〜?」

[メイン3] 黄猿 : 「どこから出したのかなァ〜...怖いねェ〜...」

[メイン3] テネブレア : 黄猿に向かって、鋏を投げつける。

[メイン3] テネブレア : 「…はぁっ!」

[メイン3] 黄猿 : 凄まじい勢いで投擲される鋏!
その刃は...

[メイン3] 黄猿 : 黄猿の上半身と下半身を、切断!

[メイン3] 黄猿 : 勢いのまま、切断された上半身は地面に落ちる!

[メイン3] テネブレア : 「…やったのかしらね」

[メイン3] 黄猿 : しかし、下半身から血は出てこない

[メイン3] テネブレア : 「……………?」

[メイン3] 黄猿 : 「おお〜〜、ビックリしたねェ〜〜」

[メイン3] 黄猿 : 光に包まれたかと思うと、2つの肉片は接合。元通りとなる!

[メイン3] テネブレア : 「………凄いわね〜どんな手品なのかしら?」

[メイン3] 黄猿 : 「そっちの方がすごい手品だと思うけどねェ〜」
先程の鋏と回避を思い出しながら

[メイン3] テネブレア : 「ふぅん、じゃあ、お互い様ってことね〜?」

[メイン3] テネブレア : ……不味いわね〜あの早さは…スタンド使うくらいしか手が無いわね

[メイン3] 黄猿 : 「そっちは悪魔の実でもないだろうに、わっしとお互い様とはねェ〜...」

[メイン3] テネブレア : 「悪魔の実。そんな素晴らしい名前のものがあるのね〜?」

[メイン3] テネブレア : 「色々と教えてくれてありがとう、おじさん〜☆」

[メイン3] 黄猿 : 「ああ、あるよォ〜。まさか知らなかったとはねェ〜...」

[メイン3] 黄猿 : 「ここで逃したら、もっと厄介になりそうだ」

[メイン3] 黄猿 : 「次はこれでいくよォ〜...」

[メイン3] テネブレア : 「……………」
…来る。

[メイン3] 黄猿 : 黄猿の全身、特に足が光り輝く

[メイン3] 黄猿 : 「今度は本気だ」

[メイン3] テネブレア : 「…………」

[メイン3] 黄猿 : 「光の速さで蹴られたことはあるかい?」

[メイン3] テネブレア : 「さっきのは違ったのかしら〜?」

[メイン3] 黄猿 : 「本気っていったろう、武装色も付けとくよォ〜...!」
目の眩むほど輝き、そして!

[メイン3] 黄猿 : 瞬きよりも速く、足で壁と挟み込むように、テネブレアを叩きつけた!

[メイン3] テネブレア : 「D4C!」

[メイン3] テネブレア : 後一歩寸前、と言うところで並行世界へと移動し。

[メイン3] テネブレア : また新たな私が呼び出される。

[メイン3] テネブレア : 間一髪の、所だ。

[メイン3] 黄猿 : 破壊と砂埃の中、また新たに現れた少女に目を見張る

[メイン3] 黄猿 : 「これも逃れたかァ〜〜。えらいねェ〜」

[メイン3] テネブレア : 「危なかったわ〜本当に…その速さは本当に危険ね」

[メイン3] 黄猿 : 「スタンドってやつかい?便利だねェ〜...」

[メイン3] テネブレア : 「そうよ〜?スタンド無くてもその速さなんてズルもいい所ね〜」

[メイン3] 黄猿 : 「んん〜?そうだね〜...スタンドねェ〜」

[メイン3] 黄猿 : 「実はわっしも持ってるんだよ」

[メイン3] テネブレア : 「………え?」

[メイン3] 黄猿 : 「そうだねェ〜アンタは強い。本当にとてつもなく」

[メイン3] 黄猿 : 「なら、そろそろ見せておこうか」
黄猿の背、光球が輝く

[メイン3] テネブレア : 「眩しいわね〜…それが…」

[メイン3] 黄猿 : 「ん〜?違う違う。下だよ下」

[メイン3] テネブレア : 「……下?」

[メイン3] 黄猿 : 長い長い影が黄猿から伸びている

[メイン3] テネブレア : 影が伸びている。不思議で仕方がない

[メイン3] セト神 : 不可思議なことにそれには目がついており...

[メイン3] 黄猿 : 黄猿の落とす影の当直線、それは既に、テネブレア
を捉えている!

[メイン3] テネブレア : 「これは…何か知らないけどまず…!」

[メイン3] 黄猿 : 「『セト神』っていうらしいよォ〜」

[メイン3] 黄猿 : 「無駄だよォ〜!今死ぬよォ〜!」

[メイン3] テネブレア : ピカピカの実で照らし出されてる以上、影は、消すことが出来ない。

[メイン3] テネブレア : 私は、スタンド攻撃を喰らってしまう

[メイン3] 黄猿 : スタンドの力が、テネブレアを小さく、小さく、小さくする!

[メイン3] テネブレア : だが、外見は変わらない。

[メイン3] テネブレア : 「……あっ……う…」

[メイン3] テネブレア : なんだか…ねむくなってきた…

[メイン3] テネブレア : 「…………………」

[メイン3] 黄猿 : 「赤ん坊からやり直すといいよォ〜」

[メイン3] 黄猿 : 「さて...後始末は海兵がやるでしょう」

[メイン3]   : 口も聞けない。精神が若く…幼くなってしまったのだから

[メイン3] 黄猿 : 「それまでここで待つといいよォ〜いい子にしながらねェ〜」

[メイン3] テネブレア : 「………………」

[メイン3] 黄猿 : 赤子に背を向ける

[メイン3] 黄猿 : そして光の粒子へと体を変え...

[メイン3] 黄猿 : 「このまま仮面を狙う相手は消して、わっしが取るよォ〜...仮面」

[メイン3] 黄猿 : 瞬きより速く、その場から消え去った

[メイン3] テネブレア : 「…………」

[メイン3]   : ただ待つだけしか出来なくなってしまった。

[メイン3]   : あわれなあわれな……幻影の王。

[メイン3]   :  

[メイン3]   :  

[メイン3]   :  

[メイン3] 氷室 セナ :  

[メイン3] 氷室 セナ : 「……ん?」

[メイン3] テネブレア : 「…………………」

[メイン3] 氷室 セナ : おかしな、ものだった

[メイン3] : へたり込んでいる。幻影の王

[メイン3] 氷室 セナ : 何やらみたことある服装の中に…赤子?

[メイン3] 氷室 セナ : いや…違う

[メイン3] 氷室 セナ : 反応だけは赤子、だが

[メイン3] 氷室 セナ : 「…テネブレア?」

[メイン3] 氷室 セナ : 倒れ込む彼女の側に屈む

[メイン3] テネブレア : 「……………」

[メイン3] 氷室 セナ : 軽く触れてみるが、やはりおかしい

[メイン3] 氷室 セナ : 「怪我ですか?」

[メイン3] テネブレア : 「…………まま?……」

[メイン3] 氷室 セナ : 「え?」

[メイン3] テネブレア : 「ままー!!!」

[メイン3] テネブレア : セナに抱き着こうとする。

[メイン3] 氷室 セナ : 「っと」

[メイン3] 氷室 セナ : がっしり受け止める、患者を運ぶ経験も多いため揺るがない

[メイン3] テネブレア : 「ままっ……ままぁ……!!」

[メイン3] 氷室 セナ : 「ちょ…いや」

[メイン3] 氷室 セナ : 「……これは」

[メイン3] 氷室 セナ : 明らかにおかしい、反応もそうだが

[メイン3] テネブレア : 「うぇぇぇぇぇぇん!!!ままぁぁぁ!!!!」

[メイン3] 氷室 セナ : 先ほど出会った時よりも、明らかな精神力の朧さを感じる

[メイン3] 氷室 セナ : 「っ…もう、大丈夫です、私が来ましたから」

[メイン3] 氷室 セナ : 「よくわかりませんが、わかりました」

[メイン3] テネブレア : 「ままっ!!!ままっ………う…っぐす……」

[メイン3] 氷室 セナ : 「貴女も『患者』に…なりましたか」
瞳を鋭く、そのまま抱き上げて

[メイン3] 氷室 セナ : 「はいはい…困りましたが、これも仕事です」

[メイン3] 氷室 セナ : …こちらの事案も、聞いた事がある

[メイン3] テネブレア : 「ままぁ………」

[メイン3] 氷室 セナ : 列車での集団老化事案、スタンドによるもの

[メイン3] 氷室 セナ : 「…何故母親に認識されてるかはわかりませんが」

[メイン3] 氷室 セナ : 「記憶も年相応ならば、恐らく刷り込みに近しい、か?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…兎も角、今は急患になる」

[メイン3] 氷室 セナ : 抱き抱えつつ、歩き出す

[メイン3] テネブレア : 「うぇえええん!ままぁ……」

[メイン3]   : セナと一緒に歩き出す。

[メイン3] 氷室 セナ : 「…何故泣いているのですか」

[メイン3] 氷室 セナ : 「空腹?或いは怪我でしょうか」

[メイン3] 神原駿河 : カツン、カツンと七七を背負い歩いてくる

[メイン3] 氷室 セナ : 「…おや」

[メイン3] 神原駿河 : 「あ、セナさん!」

[メイン3] テネブレア : 「ままぁ………!」

[メイン3] 神原駿河 : 「……まま?」

[メイン3] 七七 : 「……まま?」

[メイン3] 神原駿河 : 「……」

[メイン3] 氷室 セナ : 「恐らくスタンドの襲撃を受けた様です」

[メイン3] 神原駿河 : 「……あ、ああ」

[メイン3] 七七 : 抱き抱えられたまま、ひょこりと神原の背中から顔を覗かせる。

[メイン3] 氷室 セナ : 「彼女の精神が退行し、明らかに記憶も喪失している」

[メイン3] 神原駿河 : 「なるほど、うん、流石にそうだよな」

[メイン3] 神原駿河 : 一歩引きかけた足を、元の場所に戻す

[メイン3] 七七 : 「せなは、ままなの?」

[メイン3] 神原駿河 : 「いや、てっきり私は…」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…今は少し、何故困っているかの推測に困っている所です」

[メイン3] 氷室 セナ : 「いえ…私は17歳、まだ未成年です」

[メイン3] テネブレア : 「ままぁっ!!!!!!」

[メイン3] 氷室 セナ : 「ああはい…どうかしましたか?」

[メイン3] 神原駿河 : 「ああ、いや……いわゆる“プレイ”かと」

[メイン3] 氷室 セナ : 「……」

[メイン3] 七七 : 「……?」

[メイン3] ロレンチーニャ : 電撃を軽くぶつける

[メイン3] 神原駿河 : 「ガッファァァ!?」

[メイン3] 神原駿河 : 七七を咄嗟に離して一人で痺れる

[メイン3] 七七 : 「う。」

[メイン3] テネブレア : 「きゃっきゃっ!」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…まったく」

[メイン3] 氷室 セナ : 「私に対しては良いとしても、患者に偏見を向けるのはよくない」

[メイン3] 氷室 セナ : 「障害はあくまで障害です」

[メイン3] 神原駿河 : 「そ、そうれふね…」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…テネブレアもこのまま搬送します」

[メイン3] テネブレア : 「まま……?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「スタンドの効果であれば、何かしら解消は可能…な筈ですから」

[メイン3] 七七 : 「……するが。この人も、おともだち?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…はい、行きますよ」

[メイン3] 氷室 セナ : 仕方ないと言わんばかりに息を吐いて

[メイン3] 神原駿河 : 「多分、そうは」

[メイン3] 氷室 セナ : そのままテネブレアを抱き抱えて進む

[メイン3] 神原駿河 : 電撃で舌足らずになった口調で答える

[メイン3] テネブレア : 「ままぁぁ…………」

[メイン3] 七七 : 「……わかった。するがのおともだち、変な人、多い。覚えた」

[メイン3] 氷室 セナ : 「……」

[メイン3] 神原駿河 : 「否定はしない」

[メイン3] 氷室 セナ : らしくなく困った様にしつつ

[メイン3] 神原駿河 : 「何故なら、類は友を呼ぶからだ」

[メイン3] 七七 : 「……あ。」

[メイン3] 七七 : 「……しまった。七七も、変な人になってしまう」

[メイン3] テネブレア : 「……………?」

[メイン3] 神原駿河 : 「……まあ、それはそれとして」

[メイン3] 神原駿河 : スクリと立ち上がる

[メイン3] 氷室 セナ : 「…ほら、行きますよ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「これ以上被害者が増えても困る」

[メイン3] 神原駿河 : 「あ、ああ……」
七七をもう一度おんぶすると、セナの横に並ぶ

[メイン3] テネブレア : 「ままぁ…!だいすきぃ………」

[メイン3] 神原駿河 : 「………ふむ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…」
困ったような顔

[メイン3] 神原駿河 : 「病人に言うことではないが、誰かに全力で甘えられるには羨ましいかもしれない」

[メイン3] 七七 : 「……ん。」
背負われて少し嬉しそうに

[メイン3] 七七 : 「……七七たちも、手伝える?」

[メイン3] 神原駿河 : 「赤ん坊の世話は家族総出でするらしい、何か手伝ってあげられるかもな」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…まあ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「そういうのは別の専門なので助言は貰います」

[メイン3] テネブレア : 「ままぁ……すぅ…すぅ……」

[メイン3] 氷室 セナ : そのまま、テネブレアを抱えてて歩いて行く

[メイン3] 神原駿河 : 「……ふむ、折角だ」
「寝る子を起こさぬ内に質問をさせていただこう」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…はい?」

[メイン3] 七七 : 神原の後ろからじっとセナを見つめる。

[メイン3] 神原駿河 : 「いやな、先程貴女が地面に放った技がずっと気になっていたのだ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…ああ、波紋ですか」

[メイン3] 神原駿河 : 「あの息遣い、明らかに尋常の物ではなかった」

[メイン3] 氷室 セナ : 「あれは…見よう見まね、ですよ」

[メイン3] 神原駿河 : 「どういう『技術』なのだろうか?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「昔、吸血鬼を打ち倒す為に作られた力」

[メイン3] 氷室 セナ : 「過去に、それを行う人と任務で出会い」

[メイン3] 氷室 セナ : 「真似をしていた…が、そうすぐには覚えない」

[メイン3] 神原駿河 : 「……ふむ、なるほど」

[メイン3] 氷室 セナ : 「それをカバーする為に、ロレンチーニャにその未熟な波紋を倍増してもらってる」

[メイン3] 氷室 セナ : 「屍生人を仕留めるなら、それで行けますから」

[メイン3] 神原駿河 : 「なるほど……そういった、技なのか…」

[メイン3] 氷室 セナ : 「尤も…私のは技術としては殆ど知らないのです」

[メイン3] 氷室 セナ : 「出会いの時の呼吸を、じっくり真似してただけで」

[メイン3] 神原駿河 : 「……なるほど」

[メイン3] 氷室 セナ : 「なので、あくまでにわか仕立てです」

[メイン3] 神原駿河 : 「そういった由来の技だったのか……」

[メイン3] 氷室 セナ : 「ええ」

[メイン3] 七七 : 「……七七も、受けてたらまずかった?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「いや」

[メイン3] 神原駿河 : ……波紋、技術

[メイン3] 氷室 セナ : 「波紋は生命のエネルギー」

[メイン3] 神原駿河 : どうにも、頭に残る言葉だ

[メイン3] 氷室 セナ : 「恐らく、死体であるだけの貴女には効きません」

[メイン3] 氷室 セナ : 「まあ…生きてる人に打ち込むのもあまりよくないですが」

[メイン3] 七七 : 「……『死体』は、やめて。……でも、ちょっとだけよかったかも」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…っと、すいません」

[メイン3] 神原駿河 : 「……よかった?」

[メイン3] 神原駿河 : 「何か、身体に良い効果があるのだろうか?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…まあ、生物にはあくまで意味のない手ですよ」

[メイン3] 七七 : 「うん。生きてたら、周りの七七にも、効いたかも」

[メイン3] 神原駿河 : 「……ふむ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…ああ、まあ」

[メイン3] 氷室 セナ : 「私ほどじゃ、ビリビリするだけです」

[メイン3] 七七 : 「せな。……それ、するがも、がんばったらできる?」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…恐らく」

[メイン3] 氷室 セナ : 「ただ聞いた話では」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…年単位で修業を重ねるものだそうです」

[メイン3] 七七 : 「むう……」

[メイン3] 神原駿河 : 「……修行、か」
「やはり、少し似ているがスタンドとは全く異なるのだな」

[メイン3] 氷室 セナ : 「…ええ、別かと」

[メイン3] 神原駿河 : ……常識から外れながら
それでも、スタンド、魂の力とは異なる“技術”

[メイン3] 神原駿河 : 初めて見た時から、どうにもその衝撃が頭から離れない

[メイン3] 氷室 セナ : 「…いつか」

[メイン3] 神原駿河 : まるで、引き寄せられる様に
興味が尽きないのだ

[メイン3] 氷室 セナ : 「財団の波紋戦士と会ってみると良いかと」

[メイン3] 氷室 セナ : 「私はあくまで医療班です」

[メイン3] 神原駿河 : 「…すごいな、あんな仙人みたいな技を、みんな習得してる集団がいるのか」

[メイン3] 氷室 セナ : 「今は少ないそうですがね」

[メイン3] 神原駿河 : 「物悲しいが、それも仕方がないか…」

[メイン3] 氷室 セナ : こくりと頷き

[メイン3] 七七 : 「……これが終わったら、するがも、練習してみる?」

[メイン3] 神原駿河 : 「……そうだな、今回みたいな事件があっても困る」
「真剣に練習を考えておこう」

[メイン3] 神原駿河 : ……ふむ

[メイン3] 神原駿河 : 思えば、“牙”も全く使いこなせていない

[メイン3] 神原駿河 : 結果的には良かったが、七七の時も、何もできていなかった…

[メイン3] 神原駿河 : ……セナさん達には世話になってばかりだ

[メイン3] 神原駿河 : もっと、強くあらねば

[メイン3] 神原駿河 : 『気高く、飢えるのだ』
かつてのように追われるのでは無く、正しく自分を磨く為に

[メイン3] 神原駿河 :  

[メイン3] 神原駿河 :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ : 夜の街、喧騒も収まった…と思っていたのに

[メイン] 氷室 セナ : 異常なまでの破壊の後を、其処に感じる

[メイン] 神原駿河 : 「……こ、これは」

[メイン] 氷室 セナ : 「…スタンド使い、でしょう」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 氷室 セナ : 「おそらくは、相当な敵意を…いや無差別?」

[メイン] テネブレア : 「ん…うぅ………」

[メイン] 氷室 セナ : 「…テネブレア」

[メイン] テネブレア : 「ままぁ………おっぱい…………」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ちょっと、勘弁してください」

[メイン] 氷室 セナ : 渋い顔をしつつ

[メイン] 神原駿河 : 「……粉ミルクとか、買っておいたが」

[メイン] 氷室 セナ : 「ああ、仕方ないですね…」

[メイン] 七七 : 「……するが。あっちむいとく?」

[メイン] 神原駿河 : 「いや、おっぱいは出ないようだ」

[メイン] 氷室 セナ : 「粉ミルク使いますよ…」

[メイン] 神原駿河 : 誠に残念ながら

[メイン] 氷室 セナ : 「お腹空いてますか…テネブレア」

[メイン] 神原駿河 : 遺憾ながら

[メイン] テネブレア : 「ままぁ…」

[メイン] 神原駿河 : 無しだ、OK?

[メイン] 氷室 セナ : 「…はぁ…」
どうしたもんかと思いつつ

[メイン] 神原駿河 : 何かに語りかけるように、カンバルは涙を飲んだ

[メイン] 氷室 セナ : 水筒に粉ミルクを混ぜて、ロレンチーニャで加熱させる

[メイン] 七七 : 「……」
その顔を不思議そうに覗き込む。

[メイン] 神原駿河 : そこら辺に座り込むと、石ころを回している

[メイン] 氷室 セナ : 「どうぞ、ほら」
テネブレアに飲ませる

[メイン] テネブレア : 「んっ……んっ……」

[メイン] 神原駿河 : 左腕に“牙”を展開して、その爪の回転に合わせて石ころを回す

[メイン] テネブレア : 「ままぁ……だいすきぃ………」

[メイン] 氷室 セナ : 「…はぁ」

[メイン] 氷室 セナ : そんな事をしつつ、道を歩いている

[メイン] 神原駿河 : 「……形が悪いな」
ガリガリとタスク、”牙“で石の形を変えていく

[メイン] 七七 : 「おお。」

[メイン] 神原駿河 : 「便利だ、もうハサミ要らずだな」

[メイン] 氷室 セナ : 「…おや」

[メイン] 神原駿河 : 綺麗にカットした石を七七にあげると、自分の分をもう一個削り出す

[メイン] 七七 : 大事そうに掲げてそれを眺める。

[メイン] : カットされた石の上で、ふわふわと空を見上げている

[メイン] 神原駿河 : ……何故だろうか、私のスタンドは
どうにも足りない様に見える

[メイン] 神原駿河 : こんな姿の物も少なくはないのだろうが……何か、不足している

[メイン] 神原駿河 : 「ッ…!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…?」

[メイン] 神原駿河 : ……そう考えると、少し頭痛がした

[メイン] 氷室 セナ : 「…まあ、兎も角戻りましょう」

[メイン] 氷室 セナ : 「この攻撃の主人に会ったら大変だ」

[メイン] 神原駿河 : 「……そう、だな」

[メイン] テネブレア : 「ままぁ……」

[メイン] 神原駿河 : 「もう暗いし、そろそろ宿を取ろう」

[メイン] 七七 : 「……」
攻撃の爪痕を眺めつつ

[メイン] 氷室 セナ : 「私の施設で泊まれますよ」

[メイン] 神原駿河 : 「それはありがたい…!」

[メイン] 七七 : 「するが。いっしょに寝てもいい?」
くいくいと制服の裾を引っ張って

[メイン] 神原駿河 : 「勿論、ここら辺は危ないし……一緒の部屋で寝ることになるかもな」

[メイン]   : ───束の間の"平穏"

[メイン]   : 闇に溶け込むように、その平穏を軋ませ
そして踏み抜く存在が、ふわりと空へと浮かんでいた。

[メイン] 第三の少年 :  

[メイン] 第三の少年 : 「…………」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ッ!?」

[メイン] 氷室 セナ : 見上げて

[メイン] 神原駿河 : 「────ッ!?」

[メイン] 神原駿河 : 「な、なんだ!?」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま、テネブレアを横に

[メイン] テネブレア : 「ままぁ…?」

[メイン] 神原駿河 : 「七七、私の後ろに!」

[メイン] 第三の少年 : 「───」
じっと、マスク越しでありながらも
視線を送っている事は、間違いなく。

[メイン] 七七 : 「……」
ぴょい、と。

[メイン] 氷室 セナ : 「テネブレア、静かに」

[メイン] 氷室 セナ : 「危ないので」

[メイン] テネブレア : 「ん………………」

[メイン] 神原駿河 : 「おいっ!そこの浮いてる君!」

[メイン] 第三の少年 : 「…………」

逆立った髪が靡き、マスクに緑色のハートマークの意匠が目立つ。
声をかけられても、反応したのか、していないのか。

[メイン] 神原駿河 : 「……私達から君を害するつもりはない!縄張りだというのならすぐ出て行く!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…!」

[メイン] 氷室 セナ : 記憶に、ある

[メイン] 神原駿河 : 「だが、敵ならば容赦はできない!!」

[メイン] 氷室 セナ : この…この見た目は

[メイン] 第三の少年 : 「───……」

神原が、『敵ならば容赦はできない』───

[メイン] 氷室 セナ : 「…神原!」

[メイン] 神原駿河 : 爪弾を手に浮かばせ、相手に向ける

[メイン]   : そう、言った途端である。

[メイン] 神原駿河 : 「な──」

[メイン] ザ・ワールド :
 ウ
  ゥン

[メイン] 七七 : 「……え」

[メイン] テネブレア : 「………………?」

[メイン] 氷室 セナ : 「っ!!」

[メイン] ザ・ワールド : それは───突如としてセナの眼前に現れる。

[メイン] 氷室 セナ : 「なッ…」

[メイン] ザ・ワールド : そして、その拳は空を切り裂き。

[メイン] 神原駿河 : 「────セナァァ!!!」

[メイン] 氷室 セナ : ロレンチーニャの警戒網が、捉えきれず

[メイン]   : ドゥウンッッッ!!!

[メイン] 氷室 セナ : 「がッ、は」

[メイン]   : 華奢なその身体を、容赦なく───


ぶち抜いた。

[メイン] 神原駿河 : 爪弾を乱射して、金色のスタンドへ襲い掛からせる

[メイン] 氷室 セナ : そのまま、吹き飛ばされて

[メイン] ザ・ワールド :  

[メイン] 七七 : 「………!!」

[メイン] テネブレア : 「ままっ!!!!ままぁっっっ!!!!!」」

[メイン] ザ・ワールド : 乱射された次の瞬間。

その金色のスタンドは、少年の隣へと移動しており。

[メイン] 七七 : すぐに大地を揺らし、透明なそれたちと臨戦態勢に━━

[メイン] 氷室 セナ : ガチン、と

[メイン] 神原駿河 : 「────な」

[メイン] 氷室 セナ : 電灯にぶつかり、へし折って

[メイン] 神原駿河 : 「貴様ァァ!!一体何の真似だ!!!」

[メイン] 氷室 セナ : やっと、勢いがなくなり、落ちる

[メイン] ザ・ワールド : ───避けた。
否、まるで平然と、当たり前のようにそこにいた。

[メイン] テネブレア : 「…っっ!!!!!ままぁ!!!ままああああああああ!!!!」

[メイン] 神原駿河 : 「唐突に、セナを……!!」

[メイン] 神原駿河 : 「何故だッ!?」

[メイン] 第三の少年 : 「…………!」

その時───

[メイン] 氷室 セナ : 「ッ、は、あ」

[メイン] 第三の少年 : 少年の髪色が、桃色へと変わる。

[メイン] 第三の少年 : 「……ママ」

[メイン] テネブレア : セナの元へと、駆け寄る。

[メイン] 神原駿河 : 「……は?」

[メイン] 第三の少年 : 「…………ママ?」
金色のスタンドが、突如として姿を消す。

[メイン] 氷室 セナ : 「…テ、ネブレア」

[メイン] 氷室 セナ : 左手を、腹に当てるが

[メイン] 七七 : 「…………」
宙に浮かぶそれを睨みつけたまま

[メイン] 氷室 セナ : …成る程、重傷…いや致命傷、か

[メイン] テネブレア : 「ままぁっっ!!!ままぁぁぁぁあああああああ!!!!」

[メイン] 神原駿河 : 「七七、テネブレアと一緒に逃げろ!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…大丈夫」

[メイン] 神原駿河 : 「アイツは……私がッ!!」

[メイン] 氷室 セナ : 右手を伸ばして、安心させようとすると

[メイン] 第三の少年 : 「ママ───

 ママァアアアアアアアアァアァアアアアアアアア───!!!!!!」

瞬間、まるで"次元"を飛び越えてきたかのように
少年は───ゾンビの群れをどこからともなく。

[メイン] 氷室 セナ : よく見れば

[メイン] スカイハイ : スカイハイのヴィジョンが、薄れている

[メイン] 神原駿河 : 「────ナニィィイイイ!!???」

[メイン] ゾンビ : 「ウオオオ ウオオオオオオオ───z___!!!」

[メイン] 七七 : 「……せな……!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ッ、く」

[メイン] 神原駿河 : 「くっ……“牙”ァァ!!」

[メイン] テネブレア : 「ままぁぁぁ……!!ままっ…ままっ……」

[メイン] 氷室 セナ : 「にげ、て…」
霞む視点で、確かに屍生人を見て

[メイン] 神原駿河 : 横向きに降り頻る雨のように爪弾を乱射しながら、それでも押されて後ろへと下がる

[メイン] 第三の少年 : ───「ママ」
その言葉と、何より感情が頭の中で反復し
増幅し続ける。

[メイン] 神原駿河 : “牙”の弾数に限りは無く、威力は揚々とゾンビの頭を切り飛ばす、が

[メイン] 氷室 セナ : スカイハイのヴィジョンが、完全に消える

[メイン] 神原駿河 : “多すぎる”

[メイン] 第三の少年 : 気づけば───一瞬、その少年の傍に佇んでいたのは
『ウサギ』のような頭部の───……

[メイン]   :  

[メイン]   : 『───落ち着くのだ マンティスよ』

[メイン]   : 『お前は……私だ』

[メイン]   :  

[メイン] ザ・ワールド :
ウゥン

[メイン] ザ・ワールド : ゾンビの群れを殴り飛ばし、掻き分け───
爆炎と共に再び、そのスタンドが現れる。

だが、それは決してヒーローではない。

[メイン] ザ・ワールド : セナを、彼女の華奢な体を"粉砕"しようとしたスタンド。

[メイン] 七七 : 「……!!……するが!!」

[メイン] 神原駿河 : 「させるッものか!!」

[メイン] テネブレア : 「ままっ……………っっ!!!ままぁ………っ!ままぁぁ………」

[メイン] 神原駿河 : 勢いよく前進する金色色の敵へ向け、十の砲身から爪弾を乱射

[メイン] テネブレア : ……に…啜り泣く。

[メイン] 神原駿河 : 「この距離ならッ!!」

[メイン] 第三の少年 : 「……!! ……………」
テネブレアを凝視し、動揺を続けながらも
再び、髪が逆立ち───縁のハートをマスクに浮かべる。

[メイン] ザ・ワールド : ───……

[メイン] ザ・ワールド :  

[メイン]   : 瞬間、その爪弾は

[メイン]   : いつのまにか、真下のアスファルトを抉っていた。

[メイン] 神原駿河 : 「……は?」

[メイン] ザ・ワールド : 「───」

ニヤリと、間違いなくそのスタンドは不敵な笑みを浮かべる。

[メイン] 神原駿河 : 狙いを定め、渾身のタイミングで放った攻撃を躱され唖然とする

[メイン] 七七 : 「……っ……!」

[メイン] 神原駿河 : ────迎撃が、見えない?

[メイン] ザ・ワールド : 再び、まるで虚空を圧縮するように拳を握りしめる。

[メイン] 七七 : 「するがは……渡さない……ッ!」

[メイン] ザ・ワールド : ───そして

その圧倒的"破壊"を再び振り下ろさんとした。

[メイン] 七七 : 神原の前に、手を真横に開いて立ちはだかる。

[メイン] 氷室 セナ : ボコ

[メイン] 神原駿河 : 「あ、──七七」

[メイン] 氷室 セナ : 瞬間、セナの貫かれた腹から

[メイン]   : 『───なんだと?』

[メイン] 氷室 セナ : 卵が一つ飛び出す

[メイン] ザ・ワールド : 「!!」

ピタ───z___ッ

[メイン] 氷室 セナ : ボコ、ボコと

[メイン] ザ・ワールド : その、突如飛び出した未知の、可能性を秘めたそれに警戒してか
拳を緩め、すぐに後方へと飛ぶ。

[メイン] テネブレア : 「……………ままぁ……?」

[メイン] 氷室 セナ : 腹の傷が蠢いて、卵を吐き出して

[メイン] 氷室 セナ : 更に、穴が埋め直される

[メイン] 七七 : ……その奇妙な静けさに、閉じた目をゆっくりと開く。

[メイン] 神原駿河 : 「────な、に……!?」

[メイン] ザ・ワールド : そして───その奇妙な静けさはこのスタンドにとって
茹だるような熱気であった。

[メイン] テネブレア : 「ままぁ………!」

[メイン] スカイハイ : もう一度右手にヴィジョンが発生すると

[メイン] 神原駿河 : 目を見開いた途端、周囲の状況が一変していた

[メイン] ロレンチーニャ : 虫が辺りから湧き上がり、セナの心臓部に群がり

[メイン] ロレンチーニャ : 一瞬、激しいスパークを発生させる

[メイン] 氷室 セナ : 「がッ、は、く…う」

[メイン] 神原駿河 : 「……コレは、一体何が」

[メイン] ロレンチーニャ : 電圧によって、AEDの動作を無理矢理引き起こし、心臓を再始動

[メイン] 神原駿河 : 「七七、セナは今生きてるのか?」

[メイン] テネブレア : 「ままっ…!ままっ!!ままぁぁっ…!!!」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ふ、ん…」

[メイン] 氷室 セナ : 腹には、服に突き破られた穴はあるが

[メイン] 氷室 セナ : 肉体は、確かに塞がっている

[メイン] 氷室 セナ : そして、辺り一面に奇妙な卵

[メイン] 神原駿河 : 「…‥コレは、“卵”だ」
「見たことがない形だけれど、確かにそうだッ!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…スカイハイ」

[メイン] 氷室 セナ : 右手を握り込むと

[メイン] 氷室 セナ : 卵が一斉に孵化し

[メイン] 七七 : 「……たまご?」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「ウシャアーッ!!!」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 奇妙な生物が、殻を捨てて立ち上がる

[メイン] 氷室 セナ : 「…記憶の一切が、私には役に立たなかった」

[メイン] テネブレア : 「ままぁ……」

[メイン] 氷室 セナ : 「このスタンドは、私のスタンドだが私のスタンドじゃない」

[メイン] テネブレア : ママの手を握る。

[メイン] 神原駿河 : 「……つまり、どういうことだ!?」

[メイン] 氷室 セナ : 「得て、数年は無駄だと思ってた、けど」
テネブレアの手を握りつつ

[メイン] 氷室 セナ : 「…私が操る生き物は、ずっと別だったわけだ」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : その爬虫類とも両生類とも違う生き物は

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 素早く、黄色いヴィジョンを目指して走り出す

[メイン] 神原駿河 : 「────まさか、コレは」
「ロレンチーニャに続く、スカイハイの影響下にある生物」

[メイン]   : 『───まずい……
 コイツら…………! 『魂の掃除屋』かッ!!!』

[メイン] 氷室 セナ : 「私は、疑問に思っていた」

[メイン]   :


『世界(ザ・ワールド)』ッ!!!

[メイン] 氷室 セナ : 「人は精神故に人たりえるなら」

[メイン] 氷室 セナ : 「身体が死んでも世界に人が溢れてしまう」

[メイン] 氷室 セナ : 「ただ、成る程…考えてみれば簡単だ」

[メイン] 氷室 セナ : 「そんな仕掛けにも、更に整理する『仕掛け』はある!」

[メイン] 神原駿河 : 「『スカイハイ』の……いや!!」

[メイン] 神原駿河 : 「セナの新たな仲間かッ!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「『未知』は打破した」

[メイン] 氷室 セナ : 「お前にも、知ってもらうぞ」

[メイン] 氷室 セナ : 「…吸血鬼の"亡霊"!」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 瞬時に、ザ・ワールドに飛びかかる

[メイン]   :  

[メイン]   : 『ほお 理解していたとはな』

[メイン]   : 『少しだけ褒めてやるぞ───が』

[メイン] ザ・ワールド : 「時間は止めれば───とるに足らんはずだ」

[メイン] ザ・ワールド :

───『世界』!
時よ止まれいッ!!!

[メイン] ザ・ワールド :  

[メイン] ザ・ワールド : 「まさか な」
───魂の掃除屋を、凝視する。

[メイン] 『魂の掃除屋』 : しかし、魂は止まらない

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 魂の世界に『時間』の概念は無い

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 全ては、掃除されるその瞬間まで風化しない

[メイン] ザ・ワールド : 「───!!!」

追跡。"世界"を超えた───『時間』の存在しない追跡……!
すでに肉体を超越した……存在であるがゆえに……!

[メイン] 『魂の掃除屋』 : "時間の幽霊は居ない"

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「ウギシャアアァァァァッ!!!」

[メイン] 第三の少年 : ───その時。

[メイン] 第三の少年 : 少年が、腕を広げ───
『世界』と、『掃除屋』の間に爆炎を起こす。

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「グギッ」

[メイン] 第三の少年 : 『世界』を操っているのは───
おそらく『DIO』だが、何かしらの理由でこの少年を『経由』している。

[メイン] 第三の少年 : この少年もまた、時間の止まった世界に”入門”していたッ!!!

[メイン] ザ・ワールド : 「───時は、動き出す……チッ!」
少年の傍まで戻ると、その姿を消し。

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「クキィ」

[メイン] 神原駿河 : 「……!?」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : べちょり、地面に落ちるが

[メイン] 神原駿河 : 瞬間、熱波が顔に突き当たり
手で前を覆う

[メイン] 氷室 セナ : 「…噂は本当、か」

[メイン] 七七 : 「……ううう」

[メイン] 氷室 セナ : 「"時間に干渉するスタンド"」

[メイン] 神原駿河 : 「い、今…あのスタンド、あの生き物から逃げたのか!?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ええ」

[メイン] 氷室 セナ : 「この生き物は、魂を掃除する生物」

[メイン] 第三の少年 : 「…………」
そのマスクの奥。その表情はわからない。
だが、おそらくその表情はきっと、マスクをかぶった『彼』の物ではない。

[メイン] 神原駿河 : 「……スタンドの天敵じゃないか」

[メイン] 氷室 セナ : 「魂の分身で体からはみ出るスタンドは」

[メイン] 氷室 セナ : 「…そう」

[メイン] スカイハイ : ぐっと、右手を構え直し

[メイン] 氷室 セナ : 「確か…」

[メイン] 氷室 セナ : 「お前のスタンドは、"世界"の暗示だったと聞いた」

[メイン] 氷室 セナ : 「…なら、あらためて言っておく」

[メイン] 氷室 セナ : 「この生き物は"世界の自浄作用"」

[メイン] 氷室 セナ : 「追い込め!スカイハイ!」
もう一度、命令を走らせる

[メイン] 第三の少年 : 「…………」
"少年"は語らない───だが。

[メイン]   : 「完全制覇、完全攻略、正確無比、永遠不滅。」

[メイン]   : 「それが、『世界』の正位置だ」

[メイン] ザ・ワールド :

 ゥン

[メイン] ザ・ワールド : 「物知りなキサマなら わかるだろう」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ふむ」

[メイン] ザ・ワールド : 「ザ・ワールドはまさに最強のスタンド

 だが───そのスタンドの使い手が……"人間"ではないことも、また」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ええ」

[メイン] 氷室 セナ : 「少なくとも、アンタの本来の本体は…」

[メイン] : コショコショ

[メイン] 氷室 セナ : 「『吸血鬼』」

[メイン] 神原駿河 : 「…ッ!」

[メイン] 七七 : 「まさか……!」

[メイン] ザ・ワールド : 「そうだ───」

拳を構え、今度は───時間停止は、不要。

[メイン] ザ・ワールド : 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ───!!!!!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「スカイハイッ!」

[メイン] ザ・ワールド : 『掃除屋』に、叩き込むッ!!!

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 一匹、二匹、三匹

[メイン] 神原駿河 : 「──なっ!?」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 襲い掛かる掃除屋は、儚く砕ける

[メイン] 氷室 セナ : 「…そうね」

[メイン] 氷室 セナ : 「魂の存在は、いわば」

[メイン] ザ・ワールド : 凄まじいスピード。
突きの速さ比べ。それは───"ある瞬間"までのあの男にすら勝っているほど。

[メイン] 氷室 セナ : 「グラスのない"注がれた水"」

[メイン] 氷室 セナ : 「本来、形を保ち得ない存在」

[メイン] 氷室 セナ : 「スタンドであれば、精神を持って器を」

[メイン] 氷室 セナ : 「人間には肉体を」

[メイン] 神原駿河 : 「……つまり、水を拭うのが仕事の掃除屋は、氷相手に弱いというわけかッ!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…掃除屋にはそれが無い」

[メイン] 氷室 セナ : 「…そう、どうであれ、脆い」

[メイン] 氷室 セナ : 「…なら、まあ」

[メイン] 氷室 セナ : 「根比べにしよう」

[メイン] ザ・ワールド : 「───"根比べ"だと?」

[メイン] スカイハイ : スカイハイのついた腕を

[メイン] 神原駿河 : 「……そういうわけかッ!」

[メイン] スカイハイ : 自身に突き立てると

[メイン] スカイハイ : そのまま、再び無数の卵を噴き上げる

[メイン] 神原駿河 : 両腕を前に構え、ザ・ワールドに狙いを付ける

[メイン] 氷室 セナ : 「お前にも分かるはずよ」

[メイン] 氷室 セナ : 「世界というあまりにも膨大なリソース」

[メイン] 氷室 セナ : 「時を干渉する程の力が、お前『世界』なら」

[メイン] 氷室 セナ : 「私のは、世界中の生物を掃除する"程"」

[メイン] ザ・ワールド : 「───何ッ!!」

だが、スタンドは精神力によって成長する。
ましてや、そのスタンドが何かを"支配"する能力であれば───まさに、このDIOのように……。
"わかっていた"が……

[メイン] 氷室 セナ : 「地球が生まれて数億と二千と数十年」

[メイン] 氷室 セナ : 「生物は、せいぜい数万」

[メイン] 氷室 セナ : 「人類は更に短く切り取り数世紀」

[メイン] 氷室 セナ : 「魂は、お前が確か一人に付き10gと仮定していた」

[メイン] 氷室 セナ : 「…さて、お前はこれから」

[メイン] 氷室 セナ : 「全ての魂を掃除して余りある総量をぶつけさせて貰う」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「ピギーッ」
「ギャーイ」
「ウギイイイイ」

[メイン] 神原駿河 : 「……ついで程度の爪弾もある、まあ、オマケのような物だがな」

[メイン] ザ・ワールド : 「だが───……"人"は"成長"し
 目覚ましい発展を遂げた、だろう

 ともすれば、その人間すら『超越』したこのDIOが───そしてこの俺を
 粉砕した……ジョースター家の『魂』が───10グラムぽっちで済むと」

[メイン] : コショコショ

[メイン] 神原駿河 : ……さっきから鳴かないな

[メイン] 氷室 セナ : 「そうね」

[メイン] ザ・ワールド : 「思っているのか

 ───その生物を操るキサマもまた……『人間』だ」

[メイン] 氷室 セナ : 「そう、私は人間」

[メイン] 氷室 セナ : 「少なくとも、お前みたいに」

[メイン] 氷室 セナ : 「この生き様に欲張るほどの強欲さは無いッ!!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「スカイハイッ!!!奴を全て飲み込めーッ!」

[メイン] ザ・ワールド : 「…………───減らず口を叩きおって

 ───ザ・ワールドッ!!!」



 ゥン

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 今度は倍の数を引き連れて

[メイン] 『魂の掃除屋』 : その間にも卵は地面から湧き出して

[メイン] : 無言で射出された爪弾が、ザ・ワールドの寸前で静止する 合計九発

[メイン] ザ・ワールド : 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!!」

[メイン] 七七 : 「……知ってる?生き物ってさ」

[メイン] 七七 : 「……たとえ死んでも。その『魂』は……形を変えず、残ってるの」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 弾ける、弾ける、弾ける

[メイン] 七七 : もぞもぞと、破壊されたはずの『掃除屋』を━━復元し続ける。

[メイン] : 蹴散らされる爪弾、まだ まだ足りない

[メイン] : そんな中、今も牙は何かを囁いている

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 透明な掃除屋が

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 凶暴さを増し暴れだす

[メイン] : ……“止まった、時の中でも”

[メイン] : 「Movere Crus」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「グバァア──ッ!!!」

[メイン] : そう、左腕に向かい囁き続けている

[メイン] ザ・ワールド : ───やはりこの『掃除屋』を真っ向から潰し続けるのは至難。

が、このDIOが、このDIOが───…………ここで食い倒されるとでも思っているのかッ!!!
時は、動き出す───……!!!

[メイン] 第三の少年 : 瞬間、少年の介入が入る。
爆炎が───再び燃え広がるッ!!

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 炎に巻かれるが

[メイン] 神原駿河 : 「また、コレか──ッ!?」

[メイン] ゾンビ : 「ウオオオ ウオオオオオオオ───z___!!!」

そして、ゾンビによる───肉壁ッ

[メイン] 左腕 : シルシルシルシルシルシル

[メイン] 氷室 セナ : 「…ッ!」

[メイン] 七七 : 「━━ッ!ぐぅ…ッ!」

[メイン] 神原駿河 : 「……?」

[メイン] 氷室 セナ : 「波紋は足りない…多すぎる」

[メイン] 神原駿河 : 「……おかしい、全弾、放った筈」

[メイン] 七七 : 「……っ……するが、その腕……!?」

[メイン] ザ・ワールド : 「どうだゾンビの肉壁は───…………?」

なんだ、この妙な悪寒は。

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 掃除屋は、ゾンビの魂を食らい

[メイン] 左腕 : 一本だけ、爪弾が残っている
だが

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 別の生き物に変質させるが、ザ・ワールドには届かない

[メイン] 左腕 : 回転方法が、おかしい
歪んだ腕の指を軸にして、他の指とは違う回転を続けている

[メイン] 神原駿河 : 「……もういいッ!!」
「とにかくお前も行けぇぇ!!」

[メイン] 神原駿河 : 躊躇なく、全く別の回転を続ける爪弾を、ザ・ワールドへ向けて射出した

[メイン] 第三の少年 : 「───!!!」
少年が、『DIO』の意思に引っ張られ
ザ・ワールドをこちらへと手繰り寄せるように、引き寄せる。

[メイン] ザ・ワールド : 「───」
あの『回転』は何だッ!!

[メイン] 氷室 セナ : 「…神原!?今のは!?」

[メイン] 神原駿河 : 「わからないが、兎に角邪魔だから撃った!!」

[メイン] 神原駿河 : 「次の爪弾が来たら、また奴……を?」

[メイン] 左腕 : 遅い、一本だけどうしようも無く爪の伸びが遅い

[メイン] 七七 : 「……するが!……さっきの、もう一回できる……!?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…いや、させますよ」

[メイン] ザ・ワールド : どうする───叩き落すか?
否、これを叩き落す事が果たして正しいのか!!?

[メイン] 氷室 セナ : 神原の手を持つ

[メイン] 氷室 セナ : 「コォオオオオオッ!!!」

[メイン] 神原駿河 : 「……!?」

[メイン] 氷室 セナ : 波紋!波紋の生命のエネルギー!

[メイン] 氷室 セナ : 自身の生命エネルギーを波紋に転換し、神原に流し込む!

[メイン] 氷室 セナ : 一時的にだが、神原自身の生命活動を引き上げる為に!

[メイン] 第三の少年 : 「───……!!!」
少年に介入する『DIO』の意思以上に
その場に突如あふれ出した、黄金の輝きが少年が少年たらしめる意思を絆し始める。

[メイン] 氷室 セナ : 「装填は、間に合いますかッ!」

[メイン] テネブレア : 「ままぁっ……」

[メイン] ザ・ワールド : 「!!?」
スタンドパワーが……落……!

[メイン] 左腕 : 軋むような音を立て、爪弾が復活し、また激しく回転する

[メイン] 神原駿河 : 「や、やれたッ…!」
「だが、コレがなんだと言うんだ!!」

[メイン] 神原駿河 : 「あんな奴相手に、通じてしまう物なのかッ!?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…通じる限り、続けます!」

[メイン] 氷室 セナ : 「テネブレア、今はそばに」

[メイン] 氷室 セナ : 「ここが一番安全でしょう」

[メイン] 神原駿河 : 「やるしか、ないッ!!」

[メイン] テネブレア : 「ん……ままぁ……だいすき…」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 力の限り、掃除屋を

[メイン] 七七 : 「……サポート、全力……!」

[メイン] 第三の少年 : その、『黄金の精神』は
とうとう───DIOの『意思』を少年から振り払い。

ザ・ワールドは、少年の下まで引き寄せきれないッ!!!

[メイン] ザ・ワールド : 「な 何ィ~~~!!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…別れた」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : すると

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 物陰に挟まされていた卵が一斉に孵化する

[メイン] 神原駿河 : 「今、今撃てばいいのかセナ!?さっきの通り、リロードが遅いぞ!!」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 「コァーッ!!!」

[メイン] ザ・ワールド : 「───!!!」
無限に、無限に等しい……概念を知らぬ……『ノミ』がッ!!!

[メイン] 氷室 セナ : 「打てれば良いんです!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「どれだけの時間を止めようが!攻めようが!」

[メイン] 氷室 セナ : 「人型である限り死角がある!」

[メイン] 神原駿河 : 「なら……!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「背部、背の中心」

[メイン] 氷室 セナ : 「拳を届かせることはできない」

[メイン] 神原駿河 : 「なら、そこを狙うッ!」

[メイン] 氷室 セナ : 「故に…どんなに強くても…あのスタンドはもう」

[メイン] 氷室 セナ : 「抗い切れないッ!!」

[メイン] 第三の少年 : 少年は、確かにこの瞬間ッ!
DIOの側ではない。
ゆえに、ザ・ワールドの死角を補い、爆炎を起こす彼も。

[メイン] 第三の少年 : もはや、助けとならない!

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 降り注ぐ雨のように!

[メイン] 七七 : 「……チャンスは、逃さない……!!」

[メイン] ザ・ワールド : 「───ぬううッ!!!

 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!!」 」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 魂の掃除屋はザ・ワールドにありとあらゆる方位から跳ね上がる!

[メイン] ザ・ワールド : 四方八方、その体躯を絶え間なく宙で『回転』させ
掃除屋にその身を貪られないよう、ラッシュを叩き込むッ!!!

[メイン] 氷室 セナ : 「…一匹」

[メイン] 氷室 セナ : 「無理矢理撃ち抜いて押し込んでください」

[メイン] 神原駿河 : 「……わかった!!」

[メイン] 神原駿河 : 「タイミングは任せる、好きにやれッ!!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…今です、たった今!」

[メイン] 七七 : 「……!」

[メイン] 神原駿河 : 「“牙”ゥゥゥ!!!」

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 打ち出された爪に!

[メイン] 左腕 : 文字通り撃鉄を入れれたかの様に、回転を続ける爪弾が、魂の掃除人に激突する

[メイン] ザ・ワールド : 『馬鹿な』

『このDIOが───!!!』

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 迎撃する拳を!

[メイン] 『魂の掃除屋』 : 無理矢理食いちぎるッ!

[メイン] act2 : 「チュミミーン!」

[メイン] ザ・ワールド : 『この……!!!』


『DIOがァアアッッ~~~~~~~!!!!!』

[メイン] 氷室 セナ : 「…もう、おしまいです」

[メイン] act2 : 快勝を叫ぶ様に、一瞬姿を表した次世代は

[メイン] : 解ける様に、元の姿へ戻った

[メイン] 氷室 セナ : 「吸血鬼の癖に、酷い傲慢な癖に」

[メイン] 氷室 セナ : 「…"人間"にしがみつくな、DIO」

[メイン] 第三の少年 : 「──── ハッ」

刹那、少年は───貪られる『世界』に気づいた。

[メイン] 第三の少年 : そして、手を伸ばし。

[メイン] 第三の少年 :


『爆炎』

[メイン] 第三の少年 : ───ザ・ワールドは、粉々となった。

[メイン]   :  

[メイン]   : 『世界』から骨が飛び出し。
その骨は、どこかへと消えていった。

[メイン]   :  

[メイン] 神原駿河 : 「あ、あの少年がトドメを刺した!?」

[メイン] 神原駿河 : 「自分のスタンドではなかったのか!?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ええ」

[メイン] 第三の少年 : 「……」
少年は、マスク越しだが
何故か───セナのような雰囲気を醸し出していた。

[メイン] 氷室 セナ : 「私は知っている、彼はあの本体とは違う」

[メイン] 七七 : 「…………」
警戒を保ったまま。

[メイン] 氷室 セナ : 「…貴方は」

[メイン] 氷室 セナ : 「貴方は誰ですか」

[メイン] テネブレア : 「ままぁっ……」

[メイン] 第三の少年 : 「───……」
瞬間、時間を停止したわけでもないというのに
セナの眼前へと瞬間移動し。

[メイン] 神原駿河 : 「……な、なんだ」
「先程から何度も雰囲気が変わる」

[メイン] 氷室 セナ : 「…むむ」
くっつくテネブレアを撫でつつ

[メイン] 氷室 セナ : 「…っ」

[メイン] 第三の少年 : ───負ったダメージを、無かったことにするかのように
『治す』

[メイン] 神原駿河 : 「…服が、いや傷が治っていく」

[メイン] 神原駿河 : 「この少年は、もう味方なのか…?」

[メイン] 氷室 セナ : 「…これは」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 第三の少年 : 「…………」
コク、と頷くと少年は再び宙へと浮かび上がり。

[メイン] 第三の少年 : その最中、突如透明となり。
目で追う事はできなくなった。

[メイン] 氷室 セナ : 「…」

[メイン] 氷室 セナ : 「…さようなら」

[メイン] 神原駿河 : 「……まるで、幽霊だったな」

[メイン] 七七 : 「……幽霊」

[メイン] 氷室 セナ : 「…わからない」

[メイン] 氷室 セナ : 「ですが今は」

[メイン] 氷室 セナ : 「…終わったことを喜びましょう」

[メイン] テネブレア : 「ままぁ!!だいすきぃ……」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 神原駿河 : 「……ハハ、テネブレアはブレないな」

[メイン] 神原駿河 : 「ハハ、ハッハッハッハッハ!!!!」

[メイン] 神原駿河 : 「生きてるのか!!!」

[メイン] 神原駿河 : 「あっはっは!」

[メイン] 氷室 セナ : 「…ええ」

[メイン] 七七 : すとん、と神原にもたれかかって。

[メイン] 氷室 セナ : テネブレアを撫でて、抱き上げて

[メイン] 氷室 セナ : 「…ほら」

[メイン] 氷室 セナ : 「帰りますよ、疲れましたので」

[メイン] 七七 : 「……疲れた」

[メイン] 神原駿河 : 「七七、私たちはまだ動いている、もう大丈夫だ、ハハ……あー」

[メイン] テネブレア : 「んぁ…ままぁ………」

[メイン] 神原駿河 : 「わかる、疲れた…」

[メイン] 神原駿河 : 「セナ、私と七七をおんぶしてくれ…」

[メイン] 氷室 セナ : 「馬鹿言わないで」

[メイン] 七七 : 「するが、お手柄だった。えらい」
もたれかかった姿勢のまま、その頭に手を伸ばして。

[メイン] 神原駿河 : 「ん…?」

[メイン] 神原駿河 : されるがままに、七七の方を向く

[メイン] 氷室 セナ : 「…ああ」

[メイン] 七七 : さすさすと、撫でるように。

[メイン] 氷室 セナ : 「神原はよくやった」

[メイン] 氷室 セナ : 「…一つ、稀な話があるの」

[メイン] 氷室 セナ : 「スタンドは進化する」

[メイン] 神原駿河 : 「ん、進化……ですか?」
撫でられながら、話を聞いている

[メイン] 氷室 セナ : 「…確かなのは、それを起こすのは」

[メイン] 氷室 セナ : 「素晴らしい魂の持ち主、だそう」

[メイン] 神原駿河 : 「……“素晴らしい”ですか」

[メイン] 七七 : 「……せな、無事でよかった。……でも、次から、説明して」
少し不満そうに

[メイン] 氷室 セナ : 「…"精神"」

[メイン] 七七 : 「よかった。するが、すばらしいって」

[メイン] 氷室 セナ : 「…すいませんね、色々私もあって」

[メイン] 氷室 セナ : 「私は一つ、前こう言われました」

[メイン] 神原駿河 : 「……ふむ?」

[メイン] 氷室 セナ : 「価値のあるものは『精神の成長』」

[メイン] 氷室 セナ : 「…行った結果ではなく、その過程に備わる成長にこそ、価値がある」

[メイン] 氷室 セナ : 「…素晴らしい魂の持ち主…というのは」

[メイン] 神原駿河 : 「……」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 氷室 セナ : 「"それだけの逆境を越える魂の持ち主"であったからこそ」

[メイン] 氷室 セナ : 「素晴らしい、と言ったのだと」

[メイン] 氷室 セナ : 「私は思ってますよ」
にこりと、かすかに微笑み

[メイン] 七七 : 「……するが。」

[メイン] 七七 : 「するがは、どんな気持ちだったの?」

[メイン] 神原駿河 : 「……必死、だったな」

[メイン] 神原駿河 : 「これから、何ができるのか」
「何か掴めるのか、それに対して一生懸命だった」

[メイン] 七七 : 「……うん」

[メイン] 神原駿河 : 「……だから、不謹慎かもしれないんだが」

[メイン] 神原駿河 : 「ザ・ワールドを射抜くまでの間」
「これまで以上に、生きている事に感謝していた」

[メイン] 神原駿河 : 「……必死に、真っ直ぐに」
「そう生きていられる事に、感謝していた」

[メイン] 神原駿河 : 「……そんな場合じゃないとは、わかっていたんだがな」

[メイン] 氷室 セナ : 「それは成長ですよ」

[メイン] 神原駿河 : 「…え」

[メイン] 氷室 セナ : 「…自分の人生に、価値を一新させた」

[メイン] 氷室 セナ : 「生まれてきてからやったことを定義し直して」

[メイン] 氷室 セナ : 「精神を貴女に形作る記憶を研ぎ直す」

[メイン] 氷室 セナ : 「それは成長だ」

[メイン] 神原駿河 : 「───」

[メイン] 神原駿河 : 「……ああ、私もそう思う」

[メイン] 七七 : 「……。」

[メイン] 神原駿河 : 感慨深く強く頷くと、少しフラつく

[メイン] 七七 : 「!」

[メイン] 七七 : ぱ、と支えるように飛びつく。

[メイン] 神原駿河 : 「っと……す、すまない七七」
「ちょっと、集中しすぎたみたいだ」

[メイン] 氷室 セナ : 「…っと」

[メイン] テネブレア : 「まま……ままぁっ………ん〜?」
キスを待つ。

[メイン] 氷室 セナ : 「…………」

[メイン] 氷室 セナ : 指を当てておき

[メイン] 七七 : 「ん……するが、よく頑張った。」

[メイン] 氷室 セナ : 「行きますよ、続きの話は」

[メイン] 氷室 セナ : 「また後にしましょうか」

[メイン] 神原駿河 : 「……ああ」

[メイン] 神原駿河 : 少し、フラつきながらも
自分の足で立ち上がり、地面と離れる

[メイン] テネブレア : 「ままぁ〜……だい…だいすきぃ…」

[メイン] 七七 : 「……」

[メイン] 氷室 セナ : 「…んもう」

[メイン] 氷室 セナ : 疲れたようにため息しつつ

[メイン] 神原駿河 : 「ハハ、デレデレだな」

[メイン] 氷室 セナ : 「何故でしょうね…」

[メイン] 氷室 セナ : そう言って、帰路に着く

[メイン] 七七 : 前へと導くように、神原の手を取り。

[メイン] 七七 : 「するが、こっち。……おんぶは無理だけど」

[メイン] 神原駿河 : 「…ありがとう、七七」

[メイン] 神原駿河 : 誘導に従い、歩いて行く

[メイン] 氷室 セナ : …まるで全てを終えたかのように、空を見上げてふと思う

[メイン] 氷室 セナ : 『人間はあの時地球を超えて成長したんだッ!』

[メイン] 氷室 セナ : そうですね

[メイン] 氷室 セナ : 『世界』すら超えたのは、もう何年も前の話だ

[メイン] 氷室 セナ : どうであれ、こんなことでは

[メイン] 氷室 セナ : 何も終わらない

[メイン] 氷室 セナ : …まだ、やる事は続いてるのだ

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン]   :  

[メイン]   : その頃、財団施設にて───

[メイン] テネブレア : 「ままぁ〜……どこにいくの…?」

[メイン] ロレンチーニャ : 辺りの機材から顔を出して

[メイン] ロレンチーニャ : 強制的に、生物が入眠を起こす電流を伝わせる

[メイン] テネブレア : 「ん………ままぁ………」

[メイン] テネブレア : 「むにゃ………むにゃ……」

[メイン] 氷室 セナ : 「…はぁ」
深い溜息

[メイン] 氷室 セナ : 「最初からこうすればよかった…」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま屈んで

[メイン] 氷室 セナ : テネブレアの額に手を当てる

[メイン] 氷室 セナ : 「…スタンドが見えるなら、おそらく…こちらか、自然な覚醒だと思うんですがね」

[メイン] 氷室 セナ : そこから、人体に納められた"何か"を探るように

[メイン] テネブレア : 「ん………んんっ………ままぁ……だいすきだよぉ……」

[メイン] 氷室 セナ : 「…」
溜息

[メイン] テネブレア : 私から、DISCが排出される。

[メイン] 氷室 セナ : 「…やはり、これで」

[メイン] 氷室 セナ : そのDISCを回収した後

[メイン] 氷室 セナ : テネブレアを適当なベットに置いておく

[メイン] テネブレア : 「………すぅ…………すぅ……………」

[メイン] 氷室 セナ : 「…これも報告ですね」

[メイン] 氷室 セナ : そのまま、部屋を退出する

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン] 氷室 セナ :  

[メイン2] テネブレア :

[メイン2] テネブレア :  

[メイン2] テネブレア : 「っっ…………ま………」

[メイン2] テネブレア : 「いったぁ………はぁ。」

[メイン2] テネブレア : 「………………………」

[メイン2] テネブレア : …大切な人がいたはず…………
想いがあった……筈なのに………

[メイン2] テネブレア : すっぽりと穴があいて。思い出せない。

[メイン2] テネブレア : 「…………………ここから出なきゃ」

[メイン2] テネブレア : この部屋の。
机に

[メイン2] テネブレア : 資料があった。

[メイン2] テネブレア : 「セナ……?あぁ…セナちゃんの事ね……」

[メイン2] テネブレア : ……………………

[メイン2] テネブレア : 「何故この部屋にいるのかも、彼女に会って話でもしないとね〜」

[メイン2] テネブレア : 「ふーんふーん〜」
時空の壁を捻じ曲げ、其処へと足を運ぶ。

[メイン2] テネブレア :  

[メイン2] テネブレア :  

[メイン2] テネブレア :  

[メイン2] テネブレア :  

[メイン2] テネブレア : …………はぁ…何度も探して…やっと見つけたわ

[メイン2] テネブレア : ………気絶してるし

[メイン2] テネブレア : そっと、セナの上に手を乗せて。

[メイン2] テネブレア : 彼女の、奪われた体力も回復させる。

[メイン2] テネブレア : 「……………………はぁ、帰ろ。」

[メイン2] テネブレア : 「……ばいばい。」

[メイン2] テネブレア : 「…………………セナちゃん」

[メイン2]   : 瞬時に幻影の王は、その場から消え去る。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[何処かの外世界]   :  

[何処かの外世界]    :  

[何処かの外世界]     :  

[何処かの外世界] テネブレア : 「はぁ……愉しむのももう良いわ、飽きてしまったもの。」

[何処かの外世界] テネブレア : 「何やってもつまらなあい。満たされない。」

[何処かの外世界] テネブレア : 「もう潮時かもね。」

[何処かの外世界] テネブレア : 「私という。存在そのものも。」

[何処かの外世界] テネブレア : 「…………………………はぁ」

[何処かの外世界] テネブレア : 「…………………」

[何処かの外世界] テネブレア : 「どうしようかしら。」

[何処かの外世界] テネブレア : 「…………………………………に会いたいわ」

[何処かの外世界] テネブレア : 「はぁ………………」

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア :  

[何処かの外世界] テネブレア :  

[メイン] :

[メイン]   :  

[メイン]   : 「───そして "時は動き出す" 」

[メイン]   : ジョジョの奇妙な冒険

    戦闘卓流  完